結婚紹介所で紹介された女性とデートをするのは今回で3回目、1回目のデートはカフェでお茶しただけ、2回目のデートは1回目の時にお酒が飲めると聞いていたため居酒屋へ行った、3回目は何処へ行こう?
待ち合わせ場所は毎回同じで某ターミナル駅、その駅からは電車やバスが沢山出ているため何処へ行くにも便利。
40代の私は車を持っているが、車内は二人っきりになるため女性が警戒するのではと思い、3回目のデートは電車で何処へ行こう。
結婚紹介所で紹介されたのは某企業で受付けをしている30代前半のOL、受付嬢だけあり顔もスタイルも悪くない、容姿の良い女性を紹介されるまでには3ヶ月掛かった。
「お待たせしました」、受付嬢をしている女性はスカートを履いていたため、アトラクション施設でのデートは辞め、美術館でデートすることにした。
その美術館のことはリサーチ済み、展示されている作者のことは予習していたのだが、受付嬢をしている女性は美術のことをメッチャ知っており、浅はかな知識では太刀打ち出来なかった。
私、「食事に行きませんか?」
彼女、「良いですね」
私、「何が良いですか?」
彼女、「イタリアの芸術を楽しんだのですから、イタリアンはどうですか?」
私、「良いですね、そうしましょう」
とは言ったものの、私の年代だとイタリアンはイタメシと良い、ここ10年ほどイタメシを食べていない。
私、「ちょっとトイレに行ってきます」
トイレで評判のイタメシ屋を検索、時間が掛かり過ぎるとウンコをしていたと思われるため焦った。
美術館から徒歩10分ほどのところに評判の良いイタメシ屋があったため、そこまでは歩いて行った。
職場のOLとランチへ行く以外に、女性と歩くのは久しぶり、
私、「花がキレイに咲いてますね」
彼女、「そうですね」
花を愛でたのは何年ぶりだろう?
彼女、「あれの花言葉を知ってますか?」
私、「花言葉までは分からないな、教えて」
彼女、「秘密です」
私、「花言葉で秘密なんてあるんだね」
彼女、「違います違います、花言葉が秘密ではありません」
慌てた時の彼女の顔が可愛かった。
3回目のデートを終え、家に帰る途中にスマホで例の花言葉を調べてみると「永遠の愛」だった。
次は4回目のデート、永遠の愛を知ってからは心臓がずっとバクバクしている。